研究者のための英文校正比較

Trinka

運営会社:Crimson Interactive Inc.

所在地:8 Lombardy St #41234, Newark, NJ 07102, USA

サービス概要

Trinkaは、英語文章のミスをチェックし修正案を提案するAI校正サービス。エナゴのサービスブランドで英文校正を行っているクリムゾンインタラクティブが提供している。


学術論文に特化しており、各学術分野の専門用語や慣例的な表現への変更、アカデミックライティングに適したトーンやスタイルの提案、論文の出版適正をチェックするなど、他のオンライン文法チェッカーとは一線を画した機能を持っている。


ほぼ全ての機能を無料版で利用することができるが、無料版の場合には以下の制限がある。

  • 校正可能な単語数:1ヶ月に5000単語まで
  • Wordアドインが利用できない
  • ファイル自動校正、出版適正チェックが、合わせて月2回まで

有料版の場合、単語数とワードプラグインの制限が無くなり、ファイル自動校正と出版適正チェックが合わせて5回まで使用可能となる。


Trinkaを使用するには、ウェブエディターにテキストをコピー&ペーストするか、テキストファイルをアップロードする、または、有料版のWordアドインを使用する必要がある。

TrinkaのAI校正でできること

Trinkaウェブサイトでアカウントを作成後、自身のアカウントからウェブエディターにアクセスできる。

Trinkaのウェブエディター

Trinkaのウェブエディターはテキスト入力部分が広く取られており、また、コメントエリアの幅がうまく調節されているため非常に見やすい。UIもシンプルかつ直感的で、本サイトで試用したAIチェッカーの中では一番使いやすかった。(別に取り上げたGrammarlyはコメント欄とサイドバーの幅が広すぎ、少々窮屈な感じがする。)

ただ、フォントサイズの変更タブなどを開くと画面がちらつくことがあったり、今あるテキストに別のテキストを追加で挿入した場合に、フォーマットが崩れてしまうなどの技術的な問題が見られる場面もあった。


文法チェッカー

テキストをコピーペーストするか、ファイルをアップロードすることで、自動的に文法のチェックが行われる。修正やアドバイスがある部分には赤線が引かれ、その部分をクリックすることで、修正内容やコメントを見ることができる。

AIの修正が入るのは、主に、文法、スペルチェック、別の語への言い換え等となっている。同じテキストを人間のエディターが校正したものと比較すると、双方のチェックが重なるケースが多く、正しい文法の検知能力はそこそこ高いことが伺われる。

ただ、特定の文構造の場合に、明らかに誤った提案をするケースが見られた。一例としては、S+V構造の英文で、SとVの間に幾つか単語が入り、2つが離れている場合、複数名詞のSに対して、動詞の単数形を修正候補としてしまう等である。幸いなことにこうした誤りは簡単に判別できるため、それほど大きな問題ではないが、早期のバージョンアップで改善されることを願うばかりである。


一貫性チェック

右側サイドバーの「Consistency」からは、一貫性チェックを行うことができる。ここでは、語の用法が一貫していないもののリストが表示される。例えば、数字で書かれているものと英語でスペルアウトされたもの(two, fourなど)が表示され、どちらに揃えるか等の選択が可能となっている。ハイフンの有り無し、数学記号の前後のスペース(例: p < 0 または p<0)なども、原稿全体を通して細かくチェックすることができる。こうした細かい一貫性は、人間の校正でも見落とされることが多いので、全ての候補を自動提示してくれる本機能は非常にありがたい。


学術分野に特化したライティングチェック

他のAI校正にないTrinka独自の特徴となる。アカデミックライテイングや各学術分野のスタイルを機械学習によって習得させており、学術分野、スタイルガイド、投稿論文の論文タイプなどの各種設定をすることで、自分の論文に適したスタイルで提案をしてくれる。

学術分野やフォーマットスタイルを選択できる

例えば、別のAI校正では、複数語で構成される専門用語の一部を、別の類義語で置き換えてしまったり、遺伝子名(例えば「mreB」)を理解できず、「more」という語を修正提案する等の現象が起きている。また、「Data」は一般的には単数、アカデミックライティングでは複数として扱われるが、一般的なAI校正では、どれも単数として処理が行なわれていた。

論文作成中はこんな細かいところまで注意が届かない

また、選択したスタイルガイドに適合するよう、様々なアドバイスコメントも付けられる。


出版準備チェック

「Publication Check」では、選択したターゲットジャーナルに対し、自分の論文がどの程度、投稿規定にマッチしているかの判定が可能となっている。単語数制限内に収まっているか、投稿規定で定められている項目があるかどうかなど、「technical compliances」「authorship details」「reference details」など8種のカテゴリーに分けて、詳細な分析結果が提示される。


自動ファイル校正

「Auto File Edit」は他のAI校正にはないTrinka独自の機能で、ワードファイルをアップロードすれば、AIが校正を行い、変更履歴とコメント付き文書として、ダウンロードできるようになっている。

アップロードから数分で、変更履歴つきWordファイルがダウンロードできる

価格プラン

無料版と有料版で、文法の検出能力や学術論文に特化したライティング提案などに差はなく、無料版でも十分使える内容となっている。


有料版では、単語数制限(5000語)が無くなり、ファイル自動校正・出版適正チェックが月5回まで利用可能となる。また、MS Wordにアドインをインストールして、Word単体で使用することができるようになる。


プレミアム版価格表

1ヶ月 12ヶ月
20 USD/月 6.67 USD/月
(12ヶ月毎に80 USD)